プロフィール

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2019年5月12日〜19日

展覧会――アートステージ567
京都、日本
画用紙にインク、コラージュ、水彩画ほか

プロフィール

ポール・ブロックは1951年、モロッコのアガディールでレユニオン島出身の父とアメリカ人の母のあいだに、4人兄弟の長男として生まれた。両親が出会ったのは1944年のテキサス、正確には自由フランスのパイロット養成所で、当時気象観測を担当していた母親の素晴らしい予測に、父親は魅せられたという。

 

母親はピアノがとても上手で、ベートーヴェンをはじめ多くの音楽を、子どものような純粋さで弾きこなした。父親のほうは戦争を経験したが、いつもどこか夢を見ているような調子だった。その父親がしばらくのあいだ地に足をつけたのは、伴侶があの世へと旅立ったときである。子どもたちの心の傷は手に余るものだったので、ひとまずみなをあちこちの家や寮に預けて、それから立派に自分自身の喪に服した。

 

みずからの小説『La Perle (真珠)』のなかで、彼はスタインベックに家庭内の音楽について語らせている。家族が万事順調なときにも、また最悪の瞬間にもどこからか聞こえてくる音楽である。ポールは長いあいだ、生きることと生き延びることが交叉するうねりのなかで育ったのだ。

 

10歳になると芸術、はじめはとりわけ音楽を学んだ。コンセルヴァトワールのクラリネットのクラスで悪戦苦闘したのち、15歳前後でクラシックの教育を受けた。やがて家にあったピアノを壊さんばかりに弾きはじめ、18歳になる頃には演奏を生き甲斐にする悪友たちとフリージャズに耽るようになる……  ちょっとした事件だった!

 

さらに30年ほど前から生の渾沌を色で表現するようになり、以来熱心に追求してきた。このように彼は、生々流転がならいの世界に巻き込まれつつ、魂の響きのなかを揺らめく波に乗っているのである。

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